最近増えている?とっても残念な「第3者」きっかけのトラブル
- mizutani-tak
- 2017年8月17日
- 読了時間: 4分
本ブログでは、眠くなるような法律論ではなく、日々の経営の中でのリアルな出来事にフォーカスしています。
先日、独立するまでに10年間勤めていた会社の社長とお酒をご一緒させてもらったのですが、そのときに仰っていた「これからの労務は大変だ」という言葉がとても印象的でした。
この言葉の背景には、労務トラブルの増加(というより異様化?)、法律の専門家による従業員に対する煽り行為(未払い残業代の請求など)、労働審判などの制度の充実など経営者の悩みのタネが多様化していることがあります。
主に東京で活動されている社長のお話は、とても興味深く、僕自身もっとアンテナを高くしなければと感じるものでした。
日頃いろいろな業種の会社とお付き合いさせていただく中で、頑張っている経営者や従業員のどちらも望まないような労務トラブルが残念ながら発生しています。
これらの労務トラブルには大小ありますが、発生に至る理由も多種多様です。
中でも対応の難しい一つが「第3者の介入」が要因のトラブル。
この「第3者」には、先に述べた、会社に不満を持つ従業員をターゲットにしている法律の専門家や団体、会社の取引先などの関係者、従業員の家族などが該当します。
・ハローワークで肩を叩かれて「前の会社に残業代を請求しませんか?」と声をかけられる ・取引先担当者からの甘い言葉で個人的な取引を行っている ・会社のルールや主張、状況を正しく把握する考えはなく、単に権利のみを主張してくる
など、実際に経験したり、耳にするたびに「なんでそうなるかなぁ」と思わずにはいられないこともあるわけでして。
そんな中、最近多いのかな?と感じるのが従業員の親御さんが関与するケースです。
つい先日も、従業員の母親から事業主に電話があったり、事業所に度々訪れる事案がありました。
高校卒業したばかりの従業員ならまだしも立派な社会人。
きっかけは社内の業務上の問題ですが、客観的に話を伺っても一般的にそこまで口を出すような話とは感じないものでした。 (※個人的な解釈なので異論はあるかもしれませんが)
それでも、家庭の事情や関係性、一方的な解釈や理想で頭いっぱいになって、会社のルールなんて関係ないとばかりにくるわけです。
結局、従業員本人の意向か分からないままの状態で退職という結末。
正直ショックでした。
色々なトラブルを乗り越えて、ようやく軌道に乗り始めた矢先。 新しいスタッフで再スタートを切り、とても雰囲気良く全員で取り組んでいる中での出来事。経営者も、いろんな思いを飲み込んで、気持ち新たに頑張ろうと決意した最中。
会社にも少しくらいの落ち度はあったかもしれません。でも、ぞんざいに対応しているわけではなく、話はしっかり聞くという姿勢を経営者が示しているのですから、相手にも相応の対応をしてほしなぁと思うのです。
相互理解というのはそういったことを経て出来ていくものですから。
もったいないトラブルをなくしたい、そんな想いで社労士という仕事をしている僕にとって辛い出来事の一つでした。
このようなケースは多くはないかもしれません。
でも実際に発生しているのです。
労務は税務・会計とは違って人の感情を疎かにすることはできませんが、一度起こってしまったら感情論以外で対処できるようにしておくことも必ず必要となります。
それが、求人・採用段階で手を打つのか、雇用契約書などの書類整備なのか、しっかりとした給与計算や手続きなのか、節目節目の従業員とのコミュニケーションなのか、組織としての仕組みなのか、いざというときの為のリスクマネジメントなのかは会社によって異なりますが、何が必要なのかを見極めて会社が大切にしたい従業員へ悪い影響がないようにしっかり整えていくことが重要です。

社会保険労務士 経営IT化支援アドバイザー 水谷 拓郎